天井を眺める
天井を眺めるのが癖かもしれない。
布団に横になってただ天井を眺める。
実家の自分の部屋の天井はパイナップルみたいな模様だった。
中学校の保健室の天井は、もにゅもにゅと点が散らばっている模様だった。
もにゅもにゅが今にも動き出しそうで、水滴がくっつくみたいに集まって大きなもにゅもにゅにならないかな、と思っていた。
初めての一人暮らしの部屋は、真っ白の天井で自分の体には余るくらい広いなと感じた。
今は、二人暮らしで畳の部屋が寝室。木の色で横に線が入っている模様だ。
昔ながらの木の枠がついた吊り下がっているタイプの蛍光灯が、天井の線に沿わずに吊り下がっている。
天井を見つめて、きっとたくさんのことを考えてきたのだけれど、
とりとめのない事ばかりで、ほとんど覚えていない。
脳みそで思ったことが脳みそのテキストエディタに保存されて、印刷できれば良いのにと思う。
何かを考えると言うことが自分の本質なのか。
ただ思ったことを書き留めておきたい。
生きるのは難しい。1週間に40時間以上働かなくちゃいけないし、やりたくない仕事をやらなくちゃならないし、
お皿は汚れて積み上がっていくし、洗濯物は1回じゃ洗えないくらい溜まっていく。
真面目に生きようとすると、ルールとタスクばかりが増えていって、何も楽しくない。
生きていく以上、生きていく苦しみからは逃れられない。
どこか遠くに行きたい。知らない天井や空を横になって眺めたい。
コロナ禍なので、今はそんなことできないけど。